世界で唯一のロータリースポーツ、マツダ「RX-7」のオススメグレードはコレだ!

マツダファンのみならずスポーツカー好きや車好きなら誰もが一度は聞いたことがある「RX-7」。世界で唯一ロータリーエンジンの量産化に成功、市販化したマツダが作り出した自動車史に残る名車のひとつです。RX-7の誕生は1978年、自動車を取り巻く環境が変化しているときに誕生しました。時代背景では、1973年第一次オイルショック、1978年第二次オイルショック。自動車関連では、アメリカのマスキー法を受け、日本でも1973年から排気ガス規制がはじまり、RX-7がデビューした1978年にはさらに厳しい排気ガス規制が日本では求められる時代でした。自動車に対する逆風の中ロータリーエンジンを搭載したスポーツカーRX-7は登場し日本のみならず世界中を驚かせました。

ロータリースポーツの名を世界中に知らしめたRX-7

排気ガス規制を受け馬力を落としていった国産車が増えてきた時代にRX-7はロータリーエンジンの特徴を活かし当時としてはハイパワーな130PSの出力を持ちロータリースポーツの名を世界中に知らしめました。1982年にはターボモデルを追加しよりスポーティーで軽快な走りを手に入れ世界でも類を見ないロータリースポーツカーの道を開拓。そして、1985年名車への第一歩となる2代目RX-7(FC3S型)を登場させます。654ccロータリーエンジンを2基搭載した2ローターロータリーエンジンとし空冷インタークーラー付きツインクロスターボチャージャーを装着した「13B型」と呼ばれるエンジンへ変更。フロントミッドシップにエンジンを載せ、前後重量配分をほぼ50:50にする思想は初代から受け継ぎ185PSを発揮させるエンジンと相まって磨きをかけた走りを実現しました。1986年にはより走りに特化した「∞(アンフィニ)」を限定販売。2シーター化、BBS鍛造アルミホイール、専用ダンパー、アルミ製ボンネットフードなどを装備しピュアスポーツを目指した限定車。

参考:マツダ「RX-7」買取専門ページ!

この∞(アンフィニ)シリーズは1991年までに合計6回限定販売しています。1989年マイナーチェンジではエンジンの圧縮比を高め、ターボチャージャーの改良、インディペンデント・ツインクロスターボの採用で205PSにまで到達。同時にエンジン周り各部品の軽量化を行いアクセルに対する反応を高めました。1991年「ロータリーエンジン・ベスト・ピュア・スポーツカー」が開発目標であった3代目へフルモデルチェンジ。この3代目が漫画や車好きの間の会話でもよく使われる「FD3S型」です。コンパクトなロータリーエンジンだからこそできた低い車高、ワイドになった車幅の3代目RX-7はスポーツカー文法「ワイド・アンド・ロー」のスタイルとなり、アルミニウムを使ったサスペンション、インテリアパーツ、新たなボディフレーム「モノコック・スペース構造」を取り入れ贅肉を削ぎ落とし軽量化を徹底。曲面で構成されるボディパネルにより魅惑的なスタイルを持つ3代目RX-7は美しさを身にまとったロータリースポーツカーへと大きく進歩しました。心臓部であるロータリーエンジンも進化を遂げ、シーケンシャル・ツインターボチャージャー、ハイスピードEGI、エンジン本体の改良をしたことで255PSの最高出力を誇ります。

1991年3代目デビュー当初のグレード構成は「S」「X」「R」の3グレード。走りを極めた「R」ではギアを専用設定にするほどの気合いが入ったグレード。見えないところ、走りのためならとことんやるマツダらしい精神を感じるグレードです。1993年マイナーチェンジ。「R」の2シータータイプ「R-2」を追加、「S」「X」に関しては4速AT専用グレードへ変更。1996年エンジン出力を265PSにアップ。1999年マイナーチェンジ、メーカー自らが「ニューRX-7」と呼ぶほどの変更が行われました。ターボチャージャーの高効率化により280PSまで出力アップ、サスペンションやタイヤの見直し、乗り心地と操縦安定性の向上、フロントエアダクトの大型化、大型リアスポイラー、安全面の強化をするといった大幅なマイナーチェンジを行いました。2002年、ロータリーエンジンを搭載した初の量産車コスモスポーツを引き継ぎ、24年間続いたロータリースポーツカー「RX-7」は多くのファンに惜しまれつつ生産を終了。現在でもRX-7のファンは多く、RX-7の復活を待ち望む声が多くあるマツダが誇る名車がロータリースポーツ「RX-7」なのです。

ロータリーエンジンの魅力

ロータリーエンジンはレシプロエンジンとは違った持ち味があります。最大の特徴はコンパクトかつ高出力であること。その昔ロータリーエンジンは最も理想的なエンジンとして世界的に注目され、世界中の自動車メーカーが研究や開発に着手しましたが、市販化させることができたのは世界でマツダだけ。理想的なロータリーエンジンは実際に試作品を作って動かしてみると多くの問題点が発生したのです。よって、多くの自動車メーカーは多額の研究費をかけてロータリーエンジンを開発することに利益を見いだせず研究を断念、市販することができなかったのです。多くの問題点や難点のすべてを解決し量産することができたのは世界でマツダだけ。

ロータリーエンジンのマツダは一躍注目される自動車メーカーとなりました。特にRX-7に搭載されている「13B」ロータリーエンジンは1991年日本の自動車メーカーでは初となるル・マン24時間耐久レースで優勝したマシン「787B」に搭載されているエンジンのベースにもなったほど耐久性が高いエンジン。独特でスムーズな回転フィールとエンジンサウンド、高出力なロータリーエンジンはスポーツカーには最適なエンジンといえるでしょう。コンパクトであるからこそフロントミッドシップのパッケージを採用することが容易であり回頭性の良いハンドリングを実現できるのもロータリーエンジンならではの魅力です。ロータリーエンジンにしかない世界を知ってしまうと虜になってしまうほどです。

FDオススメグレードは2000年以降の「RS」!

24年の歴史があるRX-7ですが、名車と言われるのは3代目「FD3S」型です。現在も多くのFD(3代目)RX-7が出回っており、高値で取引されています。基本グレード構成は「S」「X」「R」の3タイプ。後に「RB」「RS」「バサースト」などグレード体型の変更や追加が行われています。今回オススメするグレードは2000年以降の「RS」です。やはりRX-7の醍醐味であるターボチャージャー付きロータリーエンジンの魅力や運転する楽しさを味わうことができるMTの「RS」を推奨します。「RS」の場合、走りに特化したギアセッティング、ツインオイルクーラーなどメーカーでなければできない設定や装備が充実しているだけでなく熟成が進んでいるからです。

もうひとつ、重要なのは修復歴の有無は確実にチェックしてください。掲載情報では「修復歴なし」となっていても実際に車両を見ると取り外したボルトの跡や左右で違うヘッドライトの経年劣化度合いなど修復した形跡が見つかるケースがあります。画像情報だけではなく実際に車両を見てボンネットを開けてみたりドアを開けてみないことにはわからないことも多くありますので注意が必要です。中古車市場を見てみると独自にカスタマイズした車両やノーマルに近い状態の車両、150万円前後~300万円前後と幅広い価格帯の個体があります。車両価格が高くても希少価値の高いターボチャージャー付きロータリーエンジン搭載の充実した装備が満載で熟成が進んだRX-7を手に入れられるのは出回っている今しかありません。

ロータリーエンジンの未来

ターボチャージャー付きロータリーエンジンの量産車はマツダRX-7が最後となりました。現在ロータリーエンジンを搭載した市販車は新車ではありません。ロータリーエンジンの復活を願う車好きやマツダファン、ロータリーファンは多くいます。現在でもマツダではロータリーエンジンの研究や開発は進めているようです。コンセプトモデルの出展などロータリーエンジンは続いていることを常にアピールしています。今後ロータリーエンジンがどのような進化をしていくのか、市販モデルは登場するのか期待しながら続報を待ちましょう。

[ライター/齊藤 優太]